絶対値の考え方:数字の大きさを表す特別な尺度

絶対値とは?

絶対値とは、数直線上の原点からの距離を表すものです。つまり、その数が正の数か負の数かに関わらず、数字の大きさを表すための指標です。

絶対値の記号 絶対値は、縦棒「|」を使って表します。例えば、3の絶対値は|3|、-5の絶対値は|-5|と書くことができます。

なぜ絶対値が必要なの?

  • 距離を表す: 例えば、温度の変化を考えます。今日の気温が昨日より3度上がったとします。しかし、昨日が0度だったのか、-3度だったのかによって、実際の気温は大きく変わります。絶対値を使うことで、温度の変化の大きさを正確に表すことができます。
  • 誤差を表す: ある測定値が、真の値からどれだけずれているかを表すときにも、絶対値が使われます。
  • 不等式: 絶対値を含む不等式を解く際に、絶対値の概念は不可欠です。

絶対値の性質

  • 絶対値は常に0以上: どんな数でも、原点からの距離は0以上になります。
  • 絶対値の中身が正の数のとき: 絶対値の記号を外しても値は変わりません。|3|= 3
  • 絶対値の中身が負の数のとき: 絶対値の記号を外す際、符号を逆にして正の数にします。|-5|= 5

絶対値のグラフ

数直線上で絶対値をグラフにすると、V字型になります。これは、絶対値が常に0以上の値を取るためです。新しいウィンドウで開くwww.khanacademy.org absolute value graph

絶対値を含む方程式・不等式

絶対値を含む方程式や不等式を解く際には、絶対値の中身が正か負かで場合分けをして考える必要があります。

例: |x – 2| = 3 を解く場合

  • x – 2 ≥ 0 のとき、x – 2 = 3 より、x = 5
  • x – 2 < 0 のとき、-(x – 2) = 3 より、x = -1

絶対値の応用

絶対値は、物理学、工学、経済学など、様々な分野で応用されています。例えば、誤差の計算、最適化問題、物理現象のモデル化などに使われます。

まとめ

絶対値は、一見複雑に見えるかもしれませんが、数直線上の原点からの距離というシンプルな概念を理解すれば、それほど難しいものではありません。

  • 絶対値は、数字の大きさを表す
  • 絶対値は常に0以上
  • 絶対値を含む方程式・不等式は、場合分けが必要

この記事を通して、絶対値の概念をしっかりと理解し、数学の学習に役立ててください。

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